都七福神の大黒天は、松ヶ崎大黒天。
大黒天とは?

大黒天は、ヒンドゥー教のシヴァ神の化身である「マーハカーラ」がインド密教に取り入れられたもので、
「マハー」とは大、
「カーラ」とは黒(暗黒)を意味するので、
「大黒天」と名付けられました。
インドでは軍神・戦闘神、富貴爵禄の神とされましたが、
中国においてマハーカーラの性格のうち、財福を強調して祀られたものが、
日本に密教の伝来とともに伝わりました。
インドでも厨房・食堂の神ともされていましたが、
日本においては最澄が毘沙門天・弁才天と合体した三面大黒を
比叡山延暦寺の台所の守護神として祀ったのが始まりといわれています。
室町時代になると、日蓮宗においても盛んに信仰されます。
室町時代以降、大黒の「だいこく」が大国に通じるため、大国主神と習合し、
豊穣の神となり、食物・財福を司る神とされ、
左肩に大きな袋を背負い、右手に打出小槌を持ち、米俵をふむ姿で表されるようになりました。
松ヶ崎大黒天
正式には、松崎山妙円寺といいます。
江戸初期1616年、本覚院日英上人によって、京都の鬼門に開基・開創された日蓮宗のお寺です。
永仁二年(1294)日蓮聖人の法孫、日像上人によって法華経が弘められ、
徳治元年(1306)に松ヶ崎全村ことごとく日蓮宗に改宗したという法華信仰の流れがあり、「松ヶ崎法華」とまでいわれるようになりました。
毎年8月16日の「五山の送り火」で点火される「妙法」のふもとにあります。
