大文字のはじまりは謎


五山の送り火は、とても有名な行事ですが、だれがいつ始めたのか、

さまざまな俗説はありますが、確実なことはわかっていません。

 

一番メジャーな「大文字」のはじまり、字についても、俗説が多く、

平安初期の空海、室町時代の足利義政、江戸初期の近衛信尹(のぶただ)など。

 

一番の有力説は、最後の近衛信尹です。

この信尹は、本阿弥光悦・松花堂昭乗とともに寛政の三筆といわれるほど達筆だったそうです。

大文字は、護摩木に自分の名前と病名を書いて火床の割木にのせて焚くと、病が治る信仰があります。

また、焚いた後の炭を持ち帰り、粉末にして服用すると、持病が治るといわれています。

8月15日夜から16日昼頃まで、銀閣寺門前で護摩木の受付が行われます。

 

護摩木は、送り火の資材として、山の上に運ばれて、

8月16日19時から山の上の弘法大師堂で火がともされ、般若心経が唱えられます。

そのあと、20時に「大文字」の火床に点火がされます。

 

大文字は、五山の中で、市内から一番よく見えます。

賀茂川(鴨川)に行くと、周りは暗めですし、さえぎるものなく、きれいに見ることができます。

ぜひ、賀茂川からご覧ください。

 

そして、8月16日だけでなく、大文字山ぷち登山もおすすめです。

銀閣寺まで行き、銀閣寺の門の前を左へ行くと、山に登れる道があります。

20~30分くらいで、火床のあるところまで登れます。

送り火でどこからでもよく見えるように、山の上からも市内が一望できます。

とても気持ちいいですし、火床が間近に見られるので、その大きさや「大」の漢字が実感できます。

ぜひ、そんなところも体験してみてください。