甘党ではないのに、しばらく遠ざかっている京菓子が恋しくなり、ついに、自分で作ってみようと思い、
初のこしあんづくりにチャレンジしました。
参考にしたレシピはこちらの中の「こしあん」のところ。

小豆は、大納言と普通のものと迷いましたが、上記レシピでも書いてあるように、
こしあんにする場合、粒の小さいものだと、皮ばかりが残ることになり、粒の大きい大納言の方が作れる量が増えます。
ということで、大納言小豆を使いました。
こしあんを作ってみる
一晩、大納言小豆を水に浸しておきます。

その後、じっくり煮て、豆をつぶして、2回こしました。
そのあと、さらしで、絞ります。


絞って、残ったものを、砂糖と水を混ぜたものに入れます。

これを混ぜて、水分を飛ばすと、こしあんの完成です。


こしあんづくりからの発見
・材料が少ない(小豆、砂糖、水のみ)ため、材料の味が直接完成したこしあんの味に反映されます。
そのため、厳選した材料を使った方がおいしくできること
・小豆は何回も煮て、煮汁を捨ててを繰り返し、こしてこして、手間をかけて作られること
でも、その手間をかけることで、上品な、なめらかなあんに仕上がること
・こしたり、絞ったりで力を使ったり、最後にあんの水分を飛ばす時など、熱いあんが飛んできます。
結構体力勝負、ヤケド注意なものであること
そして、できたこしあんは、とてもなめらかで、例えるなら、赤福のあんのような感じになりました。
クセがなく、甘党でなくても、どれだけでも食べられそうな味です。
こしあんは、葛まんじゅうに
せっかく作ったこしあんなので、葛まんじゅうを作ってみました。
参考にしたレシピはこちら。

葛まんじゅうは、こんな感じに出来あがりました。

使った砂糖に色が付いていたので、葛まんじゅうも黄金色に。
涼やかに、ガラスのお皿に、今ニョキニョキとつるを伸ばしている葛の葉を採ってきて、その上に盛りました。
銘は「晴明」。
歌舞伎の演目でもある、「葛の葉」で知られる、「蘆屋道満大内鑑(あしやどうまん おおうち かがみ)」。
この演目の主人公のキツネである葛の葉の子どもが、陰陽師で有名な安倍晴明といわれています。
そこから、晴明と名付けました。
名前負けしているようにも思いますが…。
葛まんじゅうづくりからの発見
葛の食感の仕上げ方が難しいことがよくわかりました。
柔らかすぎても固まらず、固すぎると食感がよくないですし、こしあんとの食感の相性がよくないです。
上記レシピのままだと、固めになります。
もう少しくず粉を少なめ、水多めにしたり、練る時間を短くしたりすると、柔らかくなります。
ただし、固まらないリスクもあるので、この微妙なバランスがやっぱりプロの技なんだと思います。
そして、葛であんを包んだ後、冷やしただけだと固めの仕上がり、その後蒸した方が柔らかく、葛が透きとおります。
わたしは、後者をおすすめします。
何回かチャレンジしましたが、まだ理想の葛の食感にはたどり着けていません。
その日の気候も影響しそうですし、奥深いものだとわかり、
これからお菓子をいただく時の感じ方が変わりそうな気がしています。