NHK連続テレビ小説、「まんぷく」のモデル、
日清食品、安藤百福さんがインスタントラーメンを発明した、大阪府池田市。
ここに、カップヌードルミュージアムがあります。

以前に行ったことがあって、自分でカップヌードルのカップに絵をかいて、
オリジナルカップヌードルを作ったり、百福さんの発明の足跡をたどったり。
ちなみに、横浜にもカップヌードルミュージアムがありますが、こちらは入場料がかかります。
池田市のカップヌードルミュージアムは入場無料。
ぜひ、一度行ってみてください。楽しいです。
今回は、駅を降りて、カップヌードルミュージアムとは反対方向へ。
阪急電鉄や宝塚歌劇団、東宝をつくった小林一三さんの美術館、記念館へ行ってきました。
記念館は、一三さんが晩年暮らした、洋館の建物です。
まずは、逸翁美術館で、西洋ちょこっとアンティーク展へ。


小林一三が60才を越えてから、はじめての欧米旅行に1年間出掛け、そこで買ってきたものの展覧会です。
船で太平洋を渡り、アメリカを横断し、ヨーロッパの各都市、ロシアまで足を伸ばした旅です。
各都市2,3日で精力的に美術館や演劇、百貨店を見て回る、パワフルさに驚きました。
そして、その途中で買い入れたものの、品の良さ。
上の展覧会チラシの、「3月31日」のすぐ上にある、銀の樽型のもの。これは、樽が開閉式になっている胡椒入れだとか。
とてもかわいかったです。
マイセンやロイヤルコペンハーゲン、ウェッジウッドなど今もブランドの陶器ですが、
精巧に作られていたり、発色が良かったりして、とても綺麗でした。
これをお茶会で、お茶碗や水指、香合などに見立てて使われていたようで、どんなお茶会だったのか、気になります。
さまざまなものに出会った中で、荷物が多くなりすぎるから断念したというような日記の記述もあり、
もっと買いたかったものがあったんだろうと想像します。
この日記、「日々是好日」の抜粋が展示してありましたが、
欧米の文化に対する感想が率直にかかれており、もっと読んでみたいと思いました。
この展覧会は、3月31日までです。
そのあとは、小林一三記念館へ。

こちらは、雅俗山荘という洋館で、小林一三の足跡がたどれます。
邸宅であったため、部屋も公開されており、洋館ながら、和も取り入れた空間です。
お茶室も3つほどあり、日本で最初に考案した椅子式の茶室「即庵」が斬新でした。

畳の部屋を囲むように、椅子が置かれ、外から引き戸で入れる、ガラス張りになっているお茶室です。
お客さんは椅子に座ることになると思いますが、視線が上がり過ぎないように、
畳より低いところに椅子が置いてあり、工夫されています。
また、写真で印象に残ったのが、北摂丼会。
たくさんの料理を出すお茶事ではなく、「丼一つあれば茶の湯はできる」と、丼を食べて、簡素化して行う茶の湯。
小林一三さんらしい、親しみやすさがあり、これまた、どんな会だったのかと、写真をみながら、想像していました。
雅俗山荘は、大山崎山荘と近い雰囲気があり、個人的に好きな造りで、また行ってみたいと思います。
ちょっと足をのばして、池田市へ。
カップヌードルミュージアムも、逸翁美術館&小林一三記念館もおすすめです。