長い桜の時期もほぼ終わり、次は新緑がきれいな季節です。
青もみじが見たいなと、東福寺へ。
ちなみに、東福寺は、奈良の東大寺と興福寺の名前から1字ずつ取って、名付けられました。
東福寺の紅葉で有名な通天橋のあたりは、その昔桜が植えられていましたが、
桜が修行の邪魔になるということで、すべて伐採され、楓などが植えられました。
そのため、桜の時期でも混みあうことなく、ゆっくり散策できます。
通天橋が見える、臥雲橋から一面に広がる青もみじを眺めると、新緑がきれいです。

それから、ずっと行ってみたかった、塔頭の光明院へ。

ここは、重森三玲作の枯山水庭園「波心庭」があり、
春は桜とつつじ、夏は新緑、秋は紅葉、四季を通じて楽しめることから、「虹の苔寺」とも言われています。
また、今では珍しく、拝観料が志納です。目安は300円のようですが、お金を納めて、あとは自由にお庭を眺めることができます。

お庭は苔と白砂に、釈迦三尊、阿弥陀三尊、薬師三尊を表現した三尊石と呼ばれる石組が、3か所ある珍しい配置です。
そして、大小75の石が配置されています。
お茶室や書院、方丈など角度を変えて、お庭を眺めることができ、それぞれ違う景色にみえます。

ぼーっと眺めてみたり、石が舟に見えてきたり、自由にいろんな見方を楽しめるお庭です。
額縁に入れた絵のようにもみえます。



人が少なく、思う存分、ゆったりとした時間を過ごせます。
また、書院など内部の造りもおもしろく、いろんなところに興味を惹かれました。
書院の窓のデザイン、そしてその先に見える景色、

床の間の下の木の節、

ふすまの上の壁の波のデザイン。


長い廊下は一枚板で。

最後に気付いた靴を履く時に気付いた、玄関のもみじ。


東福寺本堂から三門の横を通り、勅使門を出て、まっすぐ南へ、歩くこと数分。
少し離れていますが、静かな時間を求めに、四季それぞれの見どころがある光明院はまた行きたくなる場所です。
部屋の中からお庭を眺められるので、緑が潤う雨の日もおすすめです。
東福寺光明院
住所: 京都市東山区本町15丁目809
アクセス:JR/京阪電車「東福寺」駅下車 徒歩約15分
市バス/京阪バス「東福寺」下車 徒歩約15分