紅葉も、見頃を迎え、見納めも近づいてきました。
きれいに色づいた木々に、ハッとする美しさを感じたり、ひらひらと落ちていく葉っぱをみて、冬の訪れを感じます。
今年何度も足を運んだ、らくほく紅葉シリーズの最後章です。
最終章のここまでのコラムはこちら。


最終回は、曼殊院です。
ここは、門跡寺院であり、皇室ゆかりのお寺です。上皇后陛下も以前お出でになっています。

曼殊院に行く参道。
今回、いろんな紅葉を訪ねわかったことは、わたしは、参道のアプローチが好きだということです。
赤山禅院も、鷺森神社も、ここ曼殊院も、参道が長く続いています。
ほかの好きな寺社を思い浮かべてみても、そういう好みが多いことに気付きました。
なんとなく、いきなり門というよりは、徐々に入っていく方が、期待感が上がっていって好きなのだと思います。

曼殊院の紅葉も終わりの足音
曼殊院の参道も落葉が始まっています。木々にも葉が残っており、地面も葉で埋め尽くされ、とても明るい感じがします。

境内では、狩野永徳の襖絵があったり、卍くずしの欄間や菊の紋の欄間など、とても凝った造りです。
でも、今の主役はやはり紅葉のお庭。枯山水のため、さらに赤や黄色が際立ちます。

角度を変えると、また違った味わいです。

常緑樹の松、細かい葉もとてもきれいに手入れされています。驚くのはこの幹。

この木は、左の太い幹から、曲線を描くように、右の方へ枝が伸びています。
最後は、落葉した紅葉が重なり合った景色を見て、今年もこれで見納めだなあとしみじみ思い、曼殊院をあとにしました。

今年は、らくほくにスポットを当て、同じところに何回も通って、その色づきの変化を味わってきました。
それを見守っていく楽しさを知り、完全な紅葉だけじゃない、紅葉の魅力を感じました。
そして、落葉していく時期にきて、さみしくもありますが、
寒い冬を乗り越え、来春、新たに芽吹く季節が楽しみになりました。
刻々と変わる自然のうつろい、一年の巡りを感じる、今年の紅葉でした。
