京都の桜もそろそろ見納め。
遅咲きの世界遺産・仁和寺の御室桜は満開です。

御室桜は、江戸時代からお花見されており、和歌にも詠われてきました。
御室桜の特徴は、遅咲きであることと、背丈が低く、花が大きいことです。
背丈が低いのは、根が地中深くのばせないためだそうですが、くわしいことはまだわかっていないのだとか。

土のすぐ上から花がつき、背丈は2mほど。
御室桜の中を歩いていると、もこっと咲いた桜に包まれているような気持ちになります。
そして、冒頭の写真のように五重塔も桜に包まれて見えたり、
雲海ならぬ桜の海に浮かぶ五重塔が見られます。

桜に魅了され、また来年も見たいなと思えてきます。
境内では、ほかにも、御室ツツジが満開です。
こちらは、ふつうのツツジより背丈が高く、花は小さめです。

仁和寺がいちばん華やかな花盛りです。
発見した、細かな装飾
仁和寺境内を歩く中で、発見した装飾を2つご紹介します。

ひとつめは、屋根コレクションに加える、国宝・金堂の屋根、亀に乗る黄安仙人という仙人。
亀は3000~4000年に一度、水面に顔出すといわれ、黄安仙人はその亀を3~4回見たそうです。永遠を象徴しているのだとか。
ふたつめは、御殿内の廊下の上の透かし彫り。

細かな彫りの間から、光が入り、きれいでした。
ついつい目の高さのものを観てしまいがちですが、たまには上も見上げてみてください。
あまり目につきにくいところに細かな装飾、手しごとがしてあることがあります。
わたしは、そんなのをみつけると、うれしくなります。
今年の桜は見納めが近づいています。まだ観てない方は、ぜひ仁和寺へ。
来年が待ち遠しくなる満開の桜に出会えます。
御室花まつり
開催日時:2021年3月20日(土)~5月9日(日) 8:30~17:30(受付17:00まで)
特別入山料:大人500円(御殿との共通券800円) 次世代への文化支援として高校生以下無料
【仁和寺】
住所:京都市右京区御室大内33
アクセス:京都市バス「御室仁和寺」下車すぐ
嵐電(京福電鉄)「御室仁和寺」駅徒歩約3分