アズキを使った小倉あんが初めて作られた地とされる小倉山の二尊院で、3月24日(日)、小倉あん発祥の地の顕彰式が行われます。

式典は、亀岡市で発見されたアズキの原種を小倉の地に里帰りさせて栽培、新たに収穫した記念としてスタートしました。
嵐山保勝会や京菓子の業界団体などでつくる「小倉餡(あん)顕彰世話人会」が、
平成14年、二尊院境内に顕彰碑を建立し、毎年春に式典を開催しています。
式典後には、ぜんざいのふるまいもあります。
小倉あんのルーツ
日本で初めて、小豆と砂糖で、あんが炊かれたのは、平安京ができて間もない、870年頃です。
小倉の里(京都嵯峨・小倉山麓)に和泉和三郎という菓子職人がいて、
809年に空海が中国から持ち帰った小豆の種子を栽培し、それに御所から下賜された砂糖を加え、
煮詰めて、あんを作り、これを毎年御所に献上しました。
和三郎の努力で洛西を中心に小豆が広く栽培され、
江戸時代には茶道の菓子や、祝飯としてハレの料理にも加えられるようになりました。
和三郎は承和7年2月2日(840年)に亡くなりました。
その子孫並びに諸国同業者の人々がその功績をたたえて、小倉中字愛宕「ダイショウ」の里に一社を建て、
朝廷の充許を得て、屋号が亀屋和泉であったため、和泉明神としてまつられるようになりました。
式典では、新しく収穫された小豆が供えられ、法要が行われます。

式典後は、13時頃から無料の小倉ぜんざいのふるまいがあります。

小倉あんも、先人のおかげで、今食べることができているんですね。
ぜひ、そんなことに思いをはせて、ぜんざいを食べに行ってみてはいかがでしょうか。
場所:小倉山二尊院
住所:京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町27
拝観料:500円
アクセス:
市バス嵯峨釈迦堂前下車 徒歩約10分
京福嵐山本線 嵐山駅下車 徒歩15分
JR山陰本線 嵯峨嵐山駅下車 徒歩19分
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