洛北の雅な屋根と、隠れたかわいい猿たち


今回は、洛北の修学院離宮、そしておとなりの赤山禅院の屋根をご紹介します。

女性的なやわらかさを感じる楽只軒

修学院離宮は、江戸時代前期、後水尾天皇によって造営された、王朝文化が雅に表現された離宮です。

上御茶屋、中御茶屋、下御茶屋という、3か所の庭園からなり、面積は54万平方メートルあります。

 

ここで、ご紹介したいのが、中御茶屋の楽只軒(らくしけん)です。

中御茶屋は、後水尾天皇の皇女のために造られたもので、その中にある、楽只軒は、瓦葺、杮ひさしの建物です。

このなだらかな「むくり」の屋根、ひさしが大きくせり出していることもあり、ぱっと目に飛び込んできます。

女性的なやわらかさも感じ、品格のある屋根です。

 

修学院離宮の参観については、こちらをご覧ください。

無料で、日によっては当日受付でも入れます。離宮内は広く、少し坂や丘の上まで歩くので、参観時間が80分です。

歩きやすい服装で行かれることをおすすめします。

宮内庁参観案内:申込要領:修学院離宮

 

こんなところにも猿、赤山禅院

修学院離宮のすぐ北にある、京都の鬼門(北東)を守る、赤山禅院。

比叡山延暦寺の塔頭で、千日回峰行でも周るところ、千日回峰行を満行した大阿闍梨が住職をつとめられています。

また、都七福神めぐりのひとつ、福禄寿でも有名です。

 

ここには鬼門を守る猿がいます。有名なのは、拝殿の上にいる猿。

ちなみに、猿は、災いが去るという意味があったり、比叡山にある鬼門の方除の神社である日吉神社の神さまの使いが猿だからだったりします。

 

ここでご紹介したいのは、手水舎の猿たちです。

なかなか気づかれませんが、かわいいポーズをしています。

こちらが手水舎の北側。

 

こちらが手水舎の南側。

赤山禅院は紅葉の時期も隠れたスポットで、とてもきれいですし、山門から社殿までの参道はとても苔がきれいです。

かわいい猿たちもぜひ、見つけてくださいね。

http://www.sekizanzenin.com/index.html