椿編3つめでもご紹介しましたが、
今年は、桜もいいけど、椿も見てみたいなと思い、普段は非公開ですが、春と秋のみ特別公開される霊鑑寺へ行ってきました。
霊鑑寺は、哲学の道を少し山の方へ上がったところにある、谷の御所といわれる、尼門跡寺院です。

江戸初期の後水尾天皇が霊鑑寺と名付け、同時に皇女を得度入寺させたことにはじまり、
以来明治維新まで、5人の皇女などが入寺しました。
このお寺の庭園は、山沿いの地形を利用してつくられ、約30種類の椿が咲き誇ります。
たくさんの種類があるといわれる椿ですが、このお寺には珍しい種類もたくさんあり、見ごたえのあるお庭です。
入り口には、こんな椿がお出迎え。

中に入ると、まずは、後水尾天皇も愛した、日光椿(じっこうつばき)。
京都市指定天然記念物にもなっている、樹齢350年の木で、花は赤く、おしべが花びらのように盛り上がった珍しい花です。

じつは、うちにも同じ椿があって、ずっと名前がわからなかったのですが、今回それが判明。なんとなく親近感がわきました。
これと対をなす、おしべが白い月光椿(がっこうつばき)もあります。
真ん中にお月様があるようですね。

初めてみたのは、黒椿。写真ではわかりにくいのですが、濃い黒っぽいバラのような色です。

お庭をまわると、次から次へといろんな椿があり、桜とは違う、しっとりとした落ち着き、静かに咲くかわいさを感じます。


一度見過ごしてしまい、もう1回まわって見に行ったのが、黄色い椿の金花茶。

葉の色と区別がつきづらいのですが、写真の青矢印のところに花が咲いてます。
他にも孔雀という、細長い花びらの椿など、初めて見る椿がたくさんありました。
書院・居間には、狩野永徳・元信、円山応挙の襖絵もあり、こじんまりはしていますが、とても気品を感じました。
次は、秋もみじの紅葉の公開となります。
椿好きの方、ぜひ来年の春、霊鑑寺を訪れてみてください。