通常非公開の文化財特別公開を行っている「京の冬の旅」も残すところ、あと9日、3月18日までとなりました。

今回の特別公開で、行ってみたかった、妙心寺麟祥院に行ってきました。
ここは、徳川三代将軍家光が、乳母の春日局の冥福を祈るために創建したお寺です。
春日局は、大奥の礎を築いたことでも有名です。

春日局は、わたしの生まれた町の生まれだという説もあり、
春日局の母方の祖父が治めていた土地だったことから、住んでいたこともあるようです。
ちなみに、出生地について、いろんな説があり、
今回の麟祥院のガイドさんの説明では、当時父の斎藤利三が治めていた丹波黒井城で誕生したとのことでした。
そんな縁もあり、訪ねてみたかった、麟祥院。
もともとは8000坪を超えるお寺だったようですが、明治の廃仏毀釈の影響で規模は縮小し、1000坪近くになりました。

お寺には、海北友松の息子、友雪の描いた雌雄の龍が、本堂のふすま、両側に描かれ、圧巻でした。
仏教の守護であり、水と関連する、龍。恐いイメージですが、じっくり見ていると、特に雌の龍はどこかあたたかな、優しい龍に感じました。
春日局の御霊屋(おたまや)は、仙洞御所にあった釣殿を後水尾(ごみずのお)天皇より下賜されたもので、
格天井や天蓋、さまざまな装飾が繊細で凝った造りになっていて、細かなところまで見入ってしまいました。
そこに安置されている春日局坐像も小堀遠州作。
下の写真の左側にあるのが、御霊屋です。

春のあたたかな日差しの中、椿や梅が咲き、とても心が和みました。

残り少ない、京の冬の旅の特別公開ですが、春らしく、あたたかな気候になってきました。
お庭をゆっくり眺めたり、傑作をじっくり鑑賞する時間はいかがでしょうか。
特別公開を3つまわると、「ちょっと一服」特典のあるスタンプラリーもありますよ。
