毎年、7月31日夜から8月1日朝にかけて行われている、愛宕神社の千日詣り。
この日に登ると、千日分の御利益が得られるとされています。
今年は、短時間に混雑することを避け、7月23日からの10日間の日中のみお札などが授与されることとなりました。
日程に幅ができたおかげで、今年、念願の千日詣りに初挑戦しました。
愛宕山は京都市内で最も高い標高924m。登山道は4kmほどあります。
事前に、経験者の方に話を聞いてみると、結構きつい登山のようで、片道2時間くらい、
ある方によれば、最初の方は京都駅ビルにある大階段くらいとのこと。
そこで、最初はハイキング気分でしたが、ちょっとまずいかもと思ったり。
飲み物を2リットルくらい用意した方がいいとアドバイスを受け、一応1.5リットルを準備しました。
(結局、あまり水分をとらないわたしでも1リットル飲みました。)
いざ、早朝、嵐山から清滝へ。
清滝、バス停から少し歩くと、スタート地点の鳥居をくぐります。

今年はまだ気温が低いので涼しいとは思いますが、最初のあたりの坂が全体の中で一番急な坂で、汗がポタポタと落ち、息が上がってきます。
上るのに必死で写真を撮れる余裕がなく…。どうなることやらと思っていたら、少しずつなだらかな坂になってきます。
登山道はわかりやすくなっていますが、
イレギュラーな石段、木の根っこもあったりで、雨あがりで滑ることもあり、足の置き場を考えながら進まないといけませんでした。
スタートして、1時間30分くらいで、最初の黒門に到着。

ずっとダラダラと坂が続いていたので、やっと近づいてきました。
上るほど、霧がかかってきてました。霊験あらたかな感じです。
平坦な道になり、広い平地になり、灯篭が並び、いよいよ近づいてきました。

このままゴールと思いきや、最後の試練の階段。重い足を上げて、登ります。

そして、ゴール。

本殿は、参拝者の方でにぎわっており、火の神さまだけあって、料理屋さんの提灯がたくさん。お腹が空いてきます。

ここまで上ってこれたことに感謝して、お詣りを。

ここで、お札をいただきました。やはり、ここまで登るのは大変なので、他の方の分もまとめて買われる方も多かったです。
そして、限定の御朱印もあったり。今年は大河ドラマの明智光秀のものも。
本能寺の変に向かう前に、愛宕神社で開かれた連歌の会を開催したとか。
どんな気持ちだったのだろうと考えていたのですが、途中から上り下りに集中してそれどころではなくなってしまいました。
それでも、あれこれ考えるというよりは一心不乱に戦場に向かうことだけを考えていたのかなとも思いました。
頂上はやはり涼しく、ひんやりして心地よかったです。
さて、休憩所でおやつをいろいろ食べて、ゆっくり休憩して、帰路へ。
せっかく上ってきたので、ちょっと帰るのがおしい気がしてきます。
下りは、行きよりもテンポよく、滑らないように足の置き場に注意しながら、下ります。
上り下りの際、たくさんの参拝者の方とすれ違いましたが、
上る方は下る方に「おくだりやす」、下る方は上る方へ「おのぼりやす」と声をかけます。
エールを送りあっているようで、清々しいです。
3歳までに千日詣りをすると、一生火の難に遭わないといういわれもあり、子どもを背負った方にもたくさん出会いました。
背負って上り下りなんて、ほんと凄いです。
下りは、やはり早く1時間30分くらいで下りてきました。
なぜか尻上がりに調子がよくなって、体力も残っていたので、のんびり歩きながら、嵐山方面へ。
途中、愛宕街道でひとやすみ。
優しい味の鮎茶漬、そして名物の志んこ(米粉で作った団子に黒糖がかかったもの)をいただき、疲れも癒えました。


初めての愛宕山、最初がいちばんしんどかったですが、登りきった達成感、山の自然が心地よく、また山に登ってみたいという気持ちになりました。
愛宕神社でいただいたお札を大切に持って帰ってきたので、台所に貼っておこうと思います。
